らき☆すた神輿について

らき☆すた神輿について

らき☆すた神輿のあらましをご紹介します。

らき☆すた神輿について

らき☆すた神輿のあらましをご紹介します。


らき☆すた神輿の誕生

らき☆すたファンによって鷲宮神社に奉納された絵馬 「柊一家鷲宮町特別住民票」を求めるファン達

2007年に放送されたアニメ『らき☆すた』の「聖地」として多くのファン達が訪れるようになった鷲宮町(現・久喜市鷲宮地区)では、町の商工会が中心となってファンに向けた様々な催しを行い、盛り上がりを見せていました。 その鷲宮で「千貫神輿」を担ぎ練り歩く祭事「土師祭」を主催している土師祭輿会が「これだけ盛り上がっているなら、らき☆すたの神輿を土師祭に出してみたらどうか」と考えたのが、らき☆すた神輿誕生の切っ掛けでした。

土師祭での千貫神輿渡御

しかし、関東一円から1000人以上の担ぎ手達が集結し、伝統的な千貫神輿を担ぎ練り歩く祭りで、アニメファンが萌え絵の神輿絵を纏った神輿を担ぐという企画に、当時商工会のボランティアとしてイベントの運営に関わっていたアニメファンからも、体力面やトラブルの発生等を心配する声が上がっていました。 それでも、土師祭輿会会長の「鷲宮に集まるアニメファンたちを神輿のファンにする」という熱意のもと、商工会の協力も加わり「らき☆すた神輿」は具現化へと向かっていきます。

神輿本体の制作は設計から組み立てまで全て土師祭輿会の会員による手作業で進められました。土台部分や基礎の枠部分などは余剰の角材を利用するなどしてそれほど費用を掛けずに作られたものの、要所にはボルトや木ねじが仕込まれ、激しい動きにも対処できるよう工夫が施されています。

一方神輿に取り付ける神輿絵については、鷲宮神社の絵馬掛け所にらき☆すたのイラスト絵馬を奉納していたファンに土師祭輿会会長自ら声を掛け抜擢。祭輿会の指導の下、3日間におよぶ作業の末に屋根4面分の神輿絵が描き上げられました。 さらに商工会で用意した版権イラストが胴部分に取り付けられ、らき☆すた神輿は完成の時を迎えます。

そして、2008年9月7日に開催された第26回土師祭。 全国から集まったらき☆すたファン約120名の担ぎ手によって初のらき☆すた神輿渡御が行われました。 沿道には千貫神輿を見に来た人々に加え、らき☆すた神輿を一目見ようと多くのアニメファンも集まり大変な賑わいとなりました。

土師祭会場で披露されたらき☆すた神輿 大勢の観客に囲まれながら練り歩く

神輿を担いだ経験の少ない人が多かったこともあり、最初は多少暴れ気味な担ぎだったものの、次第に落ちついてくると共に、掛け声にキャラの名前や作中のネタなどを連呼するようになり、「らき☆すた神輿」らしい渡御のスタイルが作られていきます。

最後の鷲宮神社鳥居前では千貫神輿と並んで、「わし☆みや」の掛け声を上げながら熱気と迫力のある揉み合いを披露。 担ぎ手達と集まった人々の歓声の中、無事「らき☆すた神輿」の初渡御を終えました。 土師祭自体も例年3万人ほどだった見物客が、この年は5万人に増加するなど、大成功のうちに幕を下ろしたのでした。

初めての渡御を終えたらき☆すた神輿

当初、らき☆すた神輿はこの1回のみで終わる予定だったのですが、渡御に参加した担ぎ手やファン達から継続を求める声が相次いだことから、翌年以降も実施されることとなり現在に至ります。


構造

らき☆すた神輿を正面から見たところ 渡御時には内側から明かりが灯されます

神輿本体は「万燈神輿」に則った造りで、土台の上に細長い胴を持ち、その上に張り出した屋根を乗せた構造となっています。 胴と屋根には『らき☆すた』のキャラクターが描かれた神輿絵が貼り付けられており、渡御の際には内側から明かりが灯され鮮やかに浮かび上がります。

一般的な万燈神輿では、その名の通り屋根の全面に提燈がずらりと取り付けられていますが、 らき☆すた神輿では屋根に描かれたキャラクターが見えるよう、四隅にのみ提燈を取り付けています。

当初は神輿を担いだ経験のない人でも担げるよう軽めに作られたものの、成人男性が担ぐものとしては軽すぎて渡御時の挙動が不安定だったこともあり、 重量の増加を図る目的で2009年に屋根を2段組に増築。これにより現在まで引き継がれる、らき☆すた神輿の構造が確立します。

仕様
  • 高さ:2m20cm
  • 幅:2m5cm(屋根上段)、1m60cm(屋根下段)、70cm(胴)、90cm(土台)
神輿絵

胴部分の4面、屋根の4面×2段の計12面に神輿絵が取り付けられており、胴の一面を除いた全てにらき☆すたのキャラクターが描かれています。

神輿の制作にあたり、当時鷲宮神社で「痛絵馬」を描いていたファンが神輿絵制作担当として抜擢され、原画の作成から布への描画・着色までを担った経緯もあり、屋根の神輿絵は現在に至るまでファン有志による手作業で制作されています。 当初は胴部分の神輿絵もファンによる手作業で作られる予定だったものの、版権元の角川書店より既存イラストの使用が許可されたことから、胴部分には商工会で印刷した版権イラストが使われています。

神輿絵は汚れや色褪せによる経年劣化が早いこともあり、概ね2年に一回のペースで屋根の上段・下段ごとに神輿絵の制作・張替が行われています。


沿革

  • 2008年8月 - 土師祭輿会とファン有志らにより「らき☆すた神輿」の制作が行われる。
  • 2008年9月7日 - 第26回土師祭にて「らき☆すた神輿」が初登場。全国から集まった約120名のファンにより渡御が行われた。
  • 2008年9月9日~10月9日 - 鷲宮町立郷土資料館にて神輿展示。
  • 2008年9月14日・15日 - シネプレックス幸手で開催されたイベント「らき☆すたOVA完成披露の宴 ~あなたも幸手に来なさって~」にて神輿展示。
  • 2008年10月18日~26日 - 秋葉原UDXビルで開催されたイベント「秋葉原エンタまつりコミック・キャラクター展」角川書店ブースにて神輿展示。
  • 2008年11月22日 - 春日部市商工振興センターで開催されたイベント「かすかべ星まつり」にて神輿展示。
  • 2009年1月24日~3月15日 - さいたま文学館で開催された企画展「マンガ聖地巡礼inサイタマ☆ ~文学VSマンガ Part2~」にて神輿展示。
  • 2009年3月18日~21日 - 東京ビッグサイトで開催されたイベント「東京国際アニメフェア2009」にて神輿展示。
  • 2009年4月1日 - 東武鉄道鷲宮駅2階改札口での常設展示開始。
  • 2009年5月5日・6日 - 名古屋市中小企業振興会館吹上ホールで開催されたイベント「でらホビなごや」にて神輿展示。
  • 2009年8月 - 2回目の渡御に向けて、屋根を2段組にするなどの改造が行われる。
  • 2009年9月6日 - 第27回土師祭にて神輿渡御。土師祭輿会会長からのサプライズとして柊かがみに扮した女性の乗り手を乗せて渡御を行う。(第32回土師祭まで継続して実施)
  • 2009年10月28日 - フジテレビ『NONFIX オタクと町が萌えた夏』放送。神輿絵の制作を手掛けたもてぎ氏と土師祭輿会会長の成田氏を中心に鷲宮の「聖地巡礼」と「らき☆すた神輿」を取り上げたドキュメンタリー。神輿絵の制作の様子や第29回土師祭での神輿渡御も登場する。
  • 2010年4月10日~16日 - 鷲宮町商工会製作の映画「鷲宮☆物語~商工会の挑戦~」イオンシネマ羽生で一週間限定上映。劇中に「らき☆すた神輿」が登場する他、2009年の神輿渡御の担ぎ手達もエキストラとして参加。
  • 2010年6月12日~15日 - 中国・上海国際博覧会にて催された日本の現代コンテンツを紹介するイベント「コ・フェスタ in 上海」で「らき☆すた神輿」演舞が行われる。
  • 2010年9月5日 - 第28回土師祭にて神輿渡御。千貫神輿の担ぎ手女性らによる、これまでで唯一の昼時間帯での「らき☆すた神輿」渡御も行われる。
  • 2010年10月10日・11日 - 映画「鷲宮☆物語~商工会の挑戦~」でアニメパートを担当した日本工学院八王子校の学園祭「第6回紅華祭」にて神輿展示。
  • 2010年10月13日 - テレビ朝日『ナニコレ珍百景』で「ミステリアスな祭り」として第28回土師祭での「らき☆すた神輿」渡御が取り上げられ、「珍百景」に認定される。
  • 2011年1月27日 - 角川書店の関係者向け新年イベント「角川書店新春感謝会」にて神輿展示。参加された漫画家・声優らのサインが神輿に書き込まれる。
  • 2011年9月4日 - 第29回土師祭にて神輿渡御。
  • 2012年3月31日~4月1日 - 幕張メッセで開催されたイベント「アニメコンテンツエキスポ2012」にて神輿展示。
  • 2012年9月2日 - 第30回土師祭にて神輿渡御。
  • 2012年9月20日~30日 - ミュージカル「らき☆すた≒おんすて」公演に際して、会場の東京ドームシティシアターGロッソにて神輿展示。
  • 2013年7月13日 - 鷲宮駅2階改札口に安置されていた神輿が突風により倒れ損壊。直ちに修復作業が行われたものの、以降常設展示は行われず渡御期間外は神輿舎などで保管されている。
  • 2013年9月1日 - 第31回土師祭にて神輿渡御。白石みのるに扮した男子中学生の乗り手を乗せて渡御を実施。
  • 2014年9月7日 - 第32回土師祭にて神輿渡御。
  • 2015年9月6日 - 第33回土師祭にて神輿渡御。
  • 2016年9月4日 - 第34回土師祭にて神輿渡御。
  • 2017年9月3日 - 第35回土師祭にて神輿渡御。鷲宮での10回目のらき☆すた神輿渡御を記念し、神輿の前で「第10回らき☆すた神輿」の横断幕を掲げながら練り歩いた。
  • 2018年7月7日 - 1月に逝去された土師祭輿会会長の服喪の為、当年度の土師祭の中止を発表。併せて鷲宮地区の夏の例祭「八坂祭」の最終日に「らき☆すた神輿」渡御を行うことを発表。
  • 2018年7月22日 - 平成30年度八坂祭にて神輿渡御。
  • 2019年4月~7月 - 制作から10年以上経過し経年劣化が進んでいることから、神輿本体の全面的な改修作業を実施。
  • 2019年7月28日 - 八坂祭百七十年祭にて神輿渡御。
  • 2019年9月19日 - アリオ鷲宮で開催された「埼玉の祭り広報キャンペーン さいたまつり」にて神輿展示。
  • 2020年4月30日 - 新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大の影響により、令和二年度八坂祭の中止が決定。
  • 2021年7月3日 - 新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大の影響により、令和三年度八坂祭の中止を発表。
  • 2021年7月7日 - 久喜市商工会鷲宮支所にて神輿展示。
  • 2022年5月4日 - 新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大の影響により、令和四年度八坂祭の中止を発表。
  • 2022年5月29日 - 久喜総合文化会館で開催された「第15回久喜総合文化会館フレンドシップデー」にて神輿展示。
  • 2022年6月4日 - 久喜市総合運動公園で開催された「日本青年会議所第52回埼玉ブロック大会久喜大会」にて神輿渡御。
  • 2022年10月22日 - 「第10回アニ玉祭(アニメ・マンガまつり in 埼玉)」にて神輿展示。
  • 2022年12月10日~2023年2月26日 - 角川武蔵野ミュージアム『成長していく展示会 らき☆すた さいたま展「らき☆たま」 ゆっくりしていってね!/埼玉アニメ聖地展』にて神輿展示。
  • 2023年7月23日 - 令和5年度八坂祭にて神輿渡御。
  • 2023年7月24日~9月30日 - 久喜市役所鷲宮支所にて神輿展示。
  • 2023年10月28日 - 県営権現堂2号公園で開催された「第28回幸手市民まつり」にて神輿展示。
  • 2023年10月29日 - 「わしのみやコスモスフェスタ2023」開催に伴い、久喜市商工会鷲宮支所にて神輿展示。
  • 2023年12月10日 - 「らき☆すた漫画連載開始20周年記念セレモニー『つっぱしる聖地 もってけ!街灯フラッグ』」会場内にて神輿演舞。来場したファンと共に原作者美水かがみ先生もご参加いただいた。